respect of 福井響 〜イタリアまで届けこの想い〜 2日目
※必ず1番下の記事から順に読んでください。
3時に寝て5時半に寝覚めた。
寝覚めた頃にはりょうたは起きていた。
最悪の目覚めである。ずっと寒くて眠れず太ももの筋肉痛が気になり寝付けず、それはそれはキツイ夜であった。
コンビニで朝食を摂り
今日は必ず福井県には入りたいと意気揚々と出発した。
少し走ると琵琶湖が横にでてきて、素晴らしい朝日を1枚。
あと、琵琶湖の大きさに驚愕した。
あれ小学5年で一周した福井はかなりのモンスター。金やる言われてもやらんわ。
想像の25000倍でかかった。
もうずっとこんな感じの道。
永遠に琵琶湖沿いを北上。
そして1番僕たちを悩ませたのは永遠に続く大津市。
世界で一番広いだろこの市。何時間漕いだかわからない。ずっとずっと大津市。
景色もずっと同じ。
休憩や空気入れを繰り返しつつ、、、
昨日と合わせて約5時間大津市縦断するのに要した。一生行かん。
広がる田舎。快晴で気持ちはいいが、上がって行く気温。
昨日風呂に入らず就寝しているため気持ち悪さが異常。
無限に続く道。
果てしなさが襲う。
そして高島市もモンスター急に長かった。
そしてこの旅2番目にしんどかった峠越え。
山上りきるのに2時間かかった。本気で帰りたいと思った。
10時半
いいペースすぎる。3500円のリサイクル自転車で福井県まで来た高揚感に酔いしれた。
めちゃくちゃこの旅楽しいな、しんどいけど、やっぱり楽しいわ。
こんなことずっと喋ってた。2時間後その考えぶっ壊されんねんけど。
敦賀市はかまぼこが有名らしい。
これかまぼこやねんけどうまかった。
この売店のおばちゃんに温泉この辺にないですか?と訪ねた。
もう限界やった。とにかく体を洗いたい。
「敦賀市には日帰りは端っこしかない。やから、次の越前市まで行って入るのがいいと思う。でも越前市までは峠越え何回もしなあかんよ。41kmもあるけど100kmくらいに感じるよ。」
と言われた。ゾッとした。
高島市から敦賀市のモンスター級の峠越えをしたばかりの僕たちにとってそれは氷のように冷たい情報だった。
でも行くしかない。ここで帰るなんてできない。
そしてここから写真が1枚もない。
理由は1つ。しんどすぎた。写真を撮る余裕なんてなかった。
この旅1番しんどかった。福井県の海沿いのクネクネした峠をひたすら上り下りして
途中にあった道の駅で休憩してやっと撮った1枚
これ死ぬほど美味しかった。箱単位で持って帰りたいと思った。
景色だけは抜群でした。
あと車の人が俺らのチャリ見て爆笑してるのがよくみられた。(笑)
中にはどこから来た?って声かけてくれてお茶差し入れてくれた人もいたりした。
ほんとにありがたかった。
そして越前市についたのは16時をまわっていた。
8時間の峠越え。今思い返したらなにをモチベーションに8時間も峠越えできたのかほんまにわからへん。もう一回やれ言われても絶対無理。
念願の温泉。気持ち高ぶりすぎて外観とんの忘れた。休憩スペースで仮眠。起きたら19時。
少しだけ進んでこの闇の深いネットカフェで一夜を明かした
総移動距離153km←これやばいやろ(笑)
走行時間10時間半
2日目はほんとに辛かった。幸いにも自転車のパンクやトラブルが一度もないこと。
田舎すぎてパンクしたらほんまに終わる。
このまま持ってくれることを祈るばかりである。
この時点で金沢まであと100km。
ここまで来たら必ず達成したい。
続く。
respect of 福井響 〜イタリアまで届けこの想い〜 1日目
※必ず下から順番に読んでください。
ついに当日を迎えた。
地元の大阪府吹田市から石川県金沢駅に3500円リサイクル自転車で向かう頭おかしい旅。
言うの忘れてたけど変速なんてもちろんありません。
当日も仕事やった為、マッハで仕事終わらして四時に帰った。
そして北千里駅に自転車と大量の荷物を抱え向かう。
出発前の様子。
希望と夢を抱えた僕に朝5時に起きて仕事に向かった疲労なんてものは微塵もなかった。
まずは目指すは京都。
足早に京都方面へ向かう。
出発は17時45分。
しかし僕はここでミスを犯した。
そのミスとは上山田方面から向かってしまったこと。
幼稚園前の坂を激走していたところ、
小中学校同級生の三輪さやかちゃんに遭遇してしまった。すれ違った時笑ってた。なんでかはすぐわかる。俺の乗ってるチャリ。
これ。こんなん俺が乗ってたら爆笑やん。
三輪さやかちゃんにすれ違うほんの5分前。
りょうたと「同級生にあったら人生詰むな。」
とか言ってるそばからすれ違ってもうた。
三輪さやかちゃんが誰と仲良いんか知らんけど確実にその界隈ではネタになってるであろう。わろてたもん。オワタ
最悪やなぁ〜とか言ってたら立て続けに中尾ようすけくんと出会ってしまった。
彼には事情を説明しっかりしておいた。
頑張れって言ってくれたけどあいつらあほやなって思われてると思う。じゃかましいわ
まだまだ体力はだいじょうぶ。
自転車なんて高校の通学以来乗ってなかったけど意外と乗れるもんやな。
と、この時くらいまでは言ってた。後に後悔するんだけど。
だんだん京都らしくなっていき
滋賀は大津市の方面へ看板を頼りに進んでいたが、急に大津市の看板が消える。
ここで京都の道をさまよってしまった。
京都駅にとにかく向かって、京都駅のバスの案内をしていたおじいちゃんに大津市方面はどの道か聞いた。
「え?それで大津に行くの?」
って言われたから「大津どころか金沢に向かいます」
言うたら本気で爆笑された。
絶対無理やからやめとけ言われた。
でも道は教えてくれた。
ツンデレかよ。
そして山を越えないと大津には着かないと言うことがわかって、第一の難関京都の山越えである。
これはキツかった。
5時起きで眠いし仕事の疲れもでてきて速攻帰りたくなった。犬と遊んでた方が良かったんじゃないかって。
でも進むしかない。respect of 福井響。
山を越えてひたすら進む。
そして22時8分
滋賀県大津市へ入った。約4時間半ノンストップで自転車を漕ぎ続けやっとたどり着いた。
しかしこの大津市が僕たちを苦しめるとはこの時は思いもしなかったのであった。。。
この時には極限に空腹だった。しかし店がない。田舎だから。やっと見つけたすき家で遅めの夜飯。
りょうたがキムチ牛丼の並と高菜明太マヨのミニ2つ頼んだ時は軽く引いた。
お腹も満たされたところで野宿スポット探し。
なかなか野宿スポットが決まらず足湯で一休み
この頃には足は筋肉痛の嵐。
滋賀の文字を見るたびに俺は自転車で何をしてるんだと何度も思った。(笑)
2時間ほど走り堅田駅というところに着きここのベンチで寝ることに決めた。この時には日付けは変わっていて、24時8分であった。
1日目が終了。
総移動距離48km。
走行時間約8時間。
寝心地が悪すぎて朝の3時までねれなかった。
つづく。。。
respect of 福井響 〜イタリアまで届けこの想い〜 出発前編
まず始めに
この男の名は福井響。
小中学校の同級生である。
正直全く仲が良くない。学校では話したりいじったりしたことはあるけど、プライベートで遊んだことは一回もない。
この男との思い出と言えば、小学校5年の時に担任の先生に夏休みの思い出を語る授業があって、その時に福井が
「家族で琵琶湖自転車で一周してきました!」
と高らかに発表し、その発表に対して僕が
「自転車ぁ?だっせぇぇぇぇぇ」
と言った。この思い出くらいしかない。しかしこの思い出が僕の24歳のゴールデンウィークを揺るがす。
この福井という男は、とにかく自転車が好きであった。
体育祭では自ら自転車を持参し校庭をウィリーで駆け巡っていた。あの技術は悔しいが素晴らしいものがあった。観客も沸いていたことを覚えている。
更に中学では野外活動部という新設された部活に所属し、持ち前のチャリ愛を存分に発揮していた。
僕が彼について知っていることはここまで。
福井とは別の高校になり、存在も忘れていた。
ある日彼からFacebookの申請があり、驚いた。よく俺ってわかったな。と思ったのと全く仲よくないのにFacebook友達になる意味ある?
と思ったのと。
そして、彼が今イタリアで自転車のレースに関わる仕事をしていることを知った。
正直、感動した。
幼い頃から自転車に一途にそれをも職業にしてしまう彼のすごさ、夢の大事さを彼から学んだ気がした。
あの時、自転車を馬鹿にしたことを激しく後悔した。謝りたい。いてもたってもいられずFacebookにコメントした。
こんな感じでめちゃくちゃかっこいい返事が返ってきた。
このことを友達のりょうたに話した。
そして
僕たちも自転車で旅をしてみよう
となった。意味わからん。(笑)
ゴールデンウィーク期間を使って決行することになった。
目的地は色々考えた結果
石川県は金沢駅に決まった。
地元の北千里から車で4時間の距離である。
そして自転車は
ママチャリで行こうとなった。(笑)
そうとなれば即準備開始。
色々考えた挙句、吹田市にあるリサイクルセンター「くるくるプラザ」で粗大ゴミから作り上げたリサイクル自転車を入手することに成功した。
ダサすぎて泣いた。
3500円。破格である。そして地球に優しいリサイクル品である。正直これで金沢いったらかっこよすぎるだろ。って思った。
これを入手して万博から家帰るとき誰にも会わんように本気で願った。伊藤あんなチャリ乗ってるん?wってなるのが嫌やから。
多分やけど大図に会った。まぁ大図ならええわ。
あと1台は茨木にあるチャリ屋で5000円でママチャリを入手した
これで肝心な自転車はオッケー。
僕がゴールデンウィーク初っ端仕事やった為5月3日の夕方からスタートということになった。
前日には自転車を改造するために北千里のダイソーで2000円分くらい必要なものを買い込んだ。
正直自転車が100均のもので進化していく過程が1番楽しかった。
こうして出発の日を迎えることになるのである
つづく。